令和６年３月１日から戸籍の取得が簡便になったようです（戸籍の広域交付） | 笠間市から相続手続きや遺言書に関するお役立ち情報を発信しております

これまで、遠方の戸籍を取得するには、その本籍地のある市町村の役所へ郵送請求しなければならなかったので、とても時間がかかり（１週間～１０日程度）、かつ手間のかかる作業でした（返信用封筒と定額小為替を同封し、小為替が足りないと再度郵送する）。

例えば、生まれたときの本籍地がA市、親の転勤でB市に引っ越して転籍、結婚してC市に新しい戸籍をつくり、そしてマイホームをD市建て転籍した後、お亡くなりになった場合、D市→C市→B市→A市と辿って戸籍を取得してくことになります。

それが、令和６年３月１日の戸籍法の改正により、（従前の）本籍地が県外であっても、お住いの市役所等で、戸籍を請求することができるようになりました（戸籍の広域交付）。

法務省のパンフレットによると、

「本人の戸籍証明書等だけじゃなく

・夫又は妻（配偶者）

・父母、祖父母など（直系尊属）

・子、孫など（直系卑属）

の戸籍証明書等も請求できるよ！」

とありますが、以下の点に注意が必要です。

・請求できる本人が市役所等の窓口に行く必要がある（郵便不可）
・兄弟姉妹の戸籍の請求は不可
・当初は結婚前の配偶者の戸籍は請求できなかったが、「令和 6 年 2 月 26 日付法務省民一第 505 号通達」により請求可となった
・代理人（委任状）による請求は不可
・司法書士等の職務上請求による請求は不可

それと、請求された戸籍（除籍）の内容について、本籍地への電話確認しているらしいので、時間がかかっているようです（それでも郵便よりは間違いなく早いでしょう）。

先週、別件で県南の某市役所の市民課に電話で戸籍に関する問い合わせをしたのですが、かなりカリカリした印象でした。上記の通り仕事の量が激増した影響なのかもしれません……

（紛争性のない）相続手続きをする場合、

（１）とりあえず自分で請求できる戸籍等は先に取ってしまい、

（２）それ以外の兄弟姉妹の戸籍などは、それぞれ印鑑証明書を取りに行くついでに取ってもらい、

（３）それでも足りない戸籍があったら弁護士、司法書士等に依頼の上で取得しててもらう、

というのが一番手続きが早く進むのかもしれません。